けっこうたくさん村上春樹の本は読んでると思うんだけど、なんだか久しぶりに村上春樹の本を読みました。
2~3年前にだいーぶ話題になった長編小説「1Q84」です。
村上ワールド
相変わらず、村上春樹の本を読んでると、なんだか独特の不思議な気分を味わえます。村上春樹としか言えない、なんとも不思議な気分。
そして、ところどころ強烈に印象に残る台詞が出てきて、これまたちょっと哲学的でありつつ、なんかすごい事が書かれている気がしてカッコイイ。
説明されないとわからないのであれば、説明されてもわからない
こんな言葉とかが文中に何回か出てきたりして、これがなんか深い意味を持ってそうで、でもなんかよくわからん。
不思議な世界の不思議な物語
今まで読んだ村上春樹の長編は、だいたいどれもなんだかストーリーはあんまり覚えてなくて、言葉に出来ない「空気」みたいなものだけ覚えてる。
昔読んだ「ノルウェイの森」なんかはまさにそんな感じで、話の流れ自体は「特に何も起こらなかった」って感じの印象なんだけど、でもなんだか物語の世界観だけは強烈に印象に残ってる。
1Q84は、「リトル・ピープル」なるものが登場する、すんごく独特の、強烈な世界観の物語。
そして、今回はストーリーがだいぶ「わかりやすい」
今まで読んだ中で、「ちゃんと」人に説明できる村上春樹の長編小説って1Q84がはじめてかもしれない。
今回はわかりやすくストーリーが広がって、きちんと大団円を迎えて話が終結する。村上小説で続きが気になって読んでしまったって感覚は初めてな気がするし、今まで読んだものの中で一番わかりやすくストーリーが完結した印象。
相変わらず、なんだか不思議で「よくわからん」感じは強いですが、この「よくわからん」感じが村上春樹の面白さだと思ってるので、そういう意味で今回もとても楽しめるお話しでありました。
参考
個人的に一番「村上春樹」な感じがするのは、この本の表題作「パン屋再襲撃」
2-30ページの短い話で、これが気に入ったんなら、きっと村上春樹が好きになれるのではないかと思ってます。